ニュージーランド移住の費用、条件(最新情報)

ニュージーランドに移住するには、大きく分けて3つの要素が必要です。

  • ビザ
  • 英語力
  • そして予算(お金)

です。

ビザ

ニュージーランド国籍を持たない日本人が、現地で生活するために必須なのがビザです。

ビザには様々な種類がありますが、現地で学校などに通わずに収入を得て生活していくためには、取得すべきビザの種類は限られます。

その代表例が、ワークビザ・起業家ビザ・投資家ビザです。
(ワーキングホリディビザもありますが、こちらは30才未満の方限定です。)

こうしたビザを取得して、現地での経験を積みながら、最終ステップである永住権取得を目指していくというのが通常の流れとなります。

ビザについては下記ページにもまとめています

英語力

また英語力も、移住には欠かせない要素です。

ニュージーランドは英語圏の国ですので、生活の全てに英語が必要になります。

カタコトの英語でもなんとかなるという話も聞くと思いますが、それではチャンスも少なく、現地在住の日本人コミュニティーに依存しながらの生活となり、移住生活を満喫するのは難しいでしょう。

お金

さらに移住には一定以上のお金の準備も必要不可欠です。

全く貯金がない状態での移住は生活が破綻する危険が高いですし、そもそも必要な手続きさえもできない可能性もあるので、絶対にやめましょう。

目安となる予算は人によってまちまちですが、必要経費だけでも一定額以上のお金が必要になることは覚えておいてください。

そこでこの永住権への流れと必要な英語力、そして必要となる予算について、以下で簡単に説明します。

1. ニュージーランドの永住権取得の方法

主に以下の方法があります。

  1. 現地企業から内定をもらってワークビザを取得し、永住権を目指す
  2. 現地で不足職種での経験を活かし、直接永住権を目指す
  3. ビジネス経験を活かし、現地起業をして永住権を目指す
  4. 一定額以上の資本を現地に投資することで、永住権を目指す
  5. ワーキングホリデービザで現地で仕事を見つけ、そのままワークビザを取得して、永住権を目指す

それぞれを見ていきましょう。

ワークビザを取得し、永住権を目指す

一番オーソドックスな方法は、現地企業でワークビザを取得して、それを元に永住権を目指す方法です。過去の職歴に関連した仕事を現地で探し、履歴書を送って応募します。仕事は現地の求人サイトなどで探すことができます。ただ、いきなり日本から現地に履歴書を送りつけても採用される可能性は高くありません。一つの求人には国内からも沢山の応募がある上に、日本からの応募ではビザサポートもしなければならないので、現地企業が避けたがることがその理由です。そこで自分の経歴が活かせる企業がどこなのかを、応募前にじっくり検討する必要があります。

直接永住権を目指す

二つ目の方法は、過去の職歴が現地の不足職種リストに該当する場合に、直接永住権永住権申請をする方法です。一定の申請基準をクリアしている場合にのみ、可能な方法となります。基準については職種毎に細かく条件がありますので、その内容を確認する必要があります。

現地起業をして永住権を目指す

3つ目の方法は、過去にビジネス経営をしたことがある場合に、その経験を活かして現地で起業することを通して、永住権を目指す方法になります。この方法では、過去のビジネス経験はもちろんのこと、一定の資本金に加えて事業内容や現地での採用方針など、明確な事業計画を作成する必要があります。近年、起業によるビザ取得は年々要件が厳しくなってきているので、注意が必要です。

投資家として、永住権を目指す

4つ目の方法は、投資を通じた永住権取得を目指す方法です。自身の保有する一定額以上の資本を現地に投資することで投資家ビザを取得することがスタートです。数年間にわたって数億単位額以上の投資を継続することが必要とな流のでハードルは高いですが、一定期間経過後は永住権の申請が可能になります。

ワーホリから永住権を目指す

5つ目の方法は、ワーキングホリデービザを使った、30歳以下の人限定の方法です。ワーキングホリデービザは1年という期限はあるものの、職種の縛りなしで就職できるというとても魅力的なビザです。そのメリットを最大限活用し、現地で職を得て就労し、その会社でビザサポートをしてもらってワークビザを取得し、永住権を目指すことが可能です。ただこちらは年齢制限があるので、利用できる人が限られていることや、職歴がなくても取得できるので気軽に渡航したものの、永住権につながる仕事にはつけなかったなどのトラブルも少なくないので、注意が必要です。

まとめると

以上の状況を踏まえると、一部の人を除いては方法「1」の過去の職歴に関連した仕事を現地企業で見つけ、ワークビザを取得して永住権を目指すという方法が一番現実的だと言えます。

2. 英語力はどの程度必要か?

次に英語力について見ていきます。

英語圏であるニュージーランドで英語が話せないというのは、日本語が話せない人が日本で暮らしていることを想像するとわかる通り、かなり制約が大きい現地生活を強いられるようになります。

買い物レベルならまだしも、学校でのやりとりや大家との交渉、銀行や役所での手続きから病院での応対まで、英語ができなければ日常生活の維持さえままなりません。

また現地で長く生活すれば英語がペラペラになるというのも幻想です。実際に20年以上現地で生活している人でも、英語がいまだに話せない人もいて、彼らは日本人コミュニティーに依存して生活しています。そうならないためにも、英語力はしっかりつけて渡航しましょう。

では具体的にどのレベルの英語力が必要か?

答えは、どんな生活をするかで異なります。

まず仕事ですが、手に職系の職種なら、スキルや経験があれば、最低限の日常会話程度で大丈夫です。これは日系企業でも概ね当てはまると思います。

一方で、事務職や専門職、現地企業で仕事をする場合には、ビジネスレベルの英語力が必要です。英語力は面接時にチェックされますので、自分の職種にあった英語力をつけておく努力はしっかりしておきましょう。

また永住権を申請する際には、IELTS 6.5(General Module)が必須になっています。英語力がなければ原則永住権は取得できないことは、忘れないようにしてください。

3.最後に用意すべき予算について見ていきましょう。

移住にかかるお金は、大きく分けて以下の5つに分類できます。

  1. 渡航費
  2. 生活準備費
  3. ビザ関連費
  4. 生活予備費
  5. 緊急帰国費

以下、順に見ていきましょう。

 まず渡航費ですが、ここには航空券や海外旅行者保険(初めは何があるかわからないので、加入がおすすめです)などがこれに当たります。また空港から滞在先までに距離がある場合には、その交通費も該当するでしょう。

 生活準備費は、住む場所が正式に決まって新生活がスタートするまでに必要となる一才の費用のことです。具体的には、一時滞在費(住居が見つかるまでの借宿の費用)や借家への入居費(Bondと呼ばれ、週家賃の3-4週間分が必要)、家具や家電製品、食器などの生活必需品の購入費、車の購入費用などもこの項目に該当します。

 ビザ関連費は文字通り、ビザ取得に必要な費用です。ビザ申請費に加えて、ビザアドバイザーや弁護士といった専門家を使う場合には、彼らに支払う料金が別途必要となります。ビザ申請費は思いの外高額で、家族だと数十万単位になることもあります。

 生活予備費は、支出が収入を上回った場合の予備のお金です。渡航前には多くの人が、現地でかかる費用を実際に必要な金額よりかなり低く見積もる傾向にあります。そのため現地でどんどん貯金が減っていく生活になることが少なくありません。そうした不安な事態にならないよう、あらかじめ予備のお金を用意しておくことが重要です。また現地での医療費は予想外に高額です。特に歯科治療は簡単な処置でも数万円単位で課金されるので、十分なゆとりを持っておきましょう。

 最後に緊急帰国費です。海外在住者あるあるですが、突然不慮の事態で一時帰国しなければいけなくなることは十分に起こりうる事態です。その際には、かなりまとまった出費が必要となります。特に至急の帰国だとフライト日までの日数が少ないため、航空券も高額になることが多いものです。そのためにも、通常料金で家族人数分を買えるだけのお金は常に用意しておきましょう。

ニュージーランド移住の生活費

では実際にニュージーランドで生活していくために、どのくらいの生活費がかかるのかについて見ていきましょう。

もちろん滞在都市や生活レベルによって大きく異なりますが、あくまで一つのサンプルとしてお話ししますので、目安として参考にしてください。

生活費パターン①:
家族(夫婦+子供2名)$5,200(約48万円)

項目費用
住居費$3,000 (3 Bedroom)
食費$1,000
水道光熱費$200
携帯$100
インターネット$100
雑費$300
娯楽費$200
その他$300

パターン②:
単身、$2,500(約23万円)

項目費用
住居費$1,500(フラット)
食費$300
携帯$100
雑費$200
娯楽費$200
その他$200

現在ニュージーランドでは急激なインフレが進んでいます。

その分給与額も上昇しており、最低時給は約$23ドル(約2,000円)、平均給与も約$70,000(約650万円)となっています。

ただ税率も費用に高い(消費税15%/最低所得税10.5%〜など)ので、額面額に比べて手取り額が少なくなることにも注意しましょう。